• 新井 千鶴

DEI経営



企業あるいは個人が事業を行うことによって目指すべきゴールは、各社の理念や価値観があって、各社各様異なってはいるものの、総じて「エクセレントを目指す」、「よき企業市民であることを目指す」という点は言えるのではないかと思います。


しかし、何を「エクセレント」、「よき企業市民」と呼ぶかは、時代とともに経営の変遷を感じます。


大きな流れとしては、1990年代以降でしょうか。


コンプライアンスが意識され、内部統制が強化され、企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility、「CSR」)が普及していきました。CSRの中でも、最初に強く意識されたのは、環境だったように思います。


各社が発行するレポートは、2000年代前半は環境報告書が多く、やがて、環境・社会報告書となり、2010年代以降はCSRレポートが増えてきたような印象です。

(広く調査したわけではありません。あくまで印象ですが)


その動きは、投資家からはESG投資(Environment「環境」、Social「社会」、Governance「企業統治」)という目線で評価されるようになりました。その後、2015年に国連総会で持続可能な開発のための17の国際目標(Sustainable Development Goals、「SDGs」)が採択され、それらは各社によって意識され、目標に取り入れられるようになりました。


これまで、並べて来たさまざまな概念は、経営の進化の歩みであると思います。


進化後では、それが一般的な価値観となり、以前はどうしてそのことを意識しなかったのか、信じられないような場面も多いもの。


例えば、小さな一事例ですが、1990年代以前はオフィスの自席で喫煙する風景は普通でした。社会全体がそうでした。今では、とても信じられない風景です。当時は、どうしてそのことに疑問を持たなかったのか、不思議でしょうがありません。


そして、次の経営の進化として意識されているのが、DEIだろうと思います。

DEIとは、「Diversity(多様性)」、「Equity(公平性)」、「Inclusion(包括性)」の頭文字であり、社会における個人を尊重する流れの中で、企業も、社会も、個人が構成要素であって、その多様な個人を公平で包括的に取り込んだ状態が、すべての人にとって目指すべき幸せな状態であるというものです。


これからは、DEIを意識しない企業はエクセレントとは言えず、よい人財を集めることはできなくなるでしょう。


最近、 センニンはDEIに関するお仕事に携わらせていただく機会をいただきました。


そのお仕事の中で、多くのことを私は学び、私の意識は触発され、センニンの目指すべきものも、階段を一段登れたような気がしました。


センニンでは、さらに学びを深め、今後の経営やクライアント様へご提案をさせていただく際に、DEIの価値観も取り入れていきたいと思います。